ご自身の残業代について確認したことはありますか？給与が支払われる都度、会社から渡される給与明細票、最近はペーパーレスで専用のアプリで確認する方もいらっしゃるでしょう。残業代の計算式を知らないという方も多いのではないでしょうか。給与を支給される側も知っていて損することはありません。
契約時間外の労働業務に支払われる残業代は、残業時間や休日によって割増されます。その割増率は残業した時間や日にちによって違い、最低限の割合は労働基準法で定められています。深夜残業と休日残業の割増率について解説していきます。
残業代の計算式
残業代の計算式は、『1時間当たりの賃金額×割増率×時間外労働時間』です。基本的な残業代の計算式のを認識しておきましょう。
給与は固定給の他、個人的な手当の他に、残業代は計上され支給されています。ご自身の給与明細票をチェックしてみましょう。
基本的な残業代にプラス割り増されるのが深夜時間と休日の業務です。割増率は雇用企業によって多少異なります。
というのは、割増率は最低の割増率を労働基準法で定められ、それ以上の割増率を計上する企業もあるからです。
残業代を計算するための割増率とは
残業代を計算するのに注目してもらいたいのは、割増率です。
ここで紹介するのは最低で割合を支給する、より高い割増率を設定する企業もあります。法定労働時間を超えた分の労働時間には残業代に割増率も加わります。
割増の対象とその割増率を具体的に挙げると
- 深夜残業 25%以上割増
- 休日出勤 35%以上割増
- 1月残業時間が60時間を超える 50%以上割増
それぞれ割増率の違いもポイントです。
法定労働時間とは
では、法定労働時間とは何でしょう。労働基準法で定める労働時間です。具体的に挙げると
- 1日当たり休憩時間を除く8時間
- 1週間当たり40時間
- 休日は週2日
法定時間を超える労働時間は、残業代の対象となります。
深夜残業の割増率
深夜とは夜22時～翌5時の時間帯です。深夜残業の割増率は25％です。契約時間を超え深夜の残業業務時間に割増されます。
休日出勤の割増率
休日出勤とは、契約時間外の休日返上で出勤した時間です。休日出勤の割増率は30％です。深夜残業よりも高い割増率ですね。休日の重要さが分かります。休日出勤の業務時間に割増されます。
残業代を計算する上で要チェック
残業代を計算する上でチェックすることは、プラスされる割増率です。割増率は残業した時間帯や休日によって異なります。割増率は1定率ではありません。
それぞれ違う割増率を認識しておくと給与明細をチェックするのに役立ちます。他に割増対象の時間帯深夜は22時～翌朝5時です。
割増されているか？
実際にお手持ちの給与明細に記載された、残業代は指定された割増率で計上されているか、確認してみましょう。計上されていることが分かれば雇用者への信頼に繋がりますね。計上されていないのではと疑問が生じた場合は、給与担当部署へ確認してみましょう。納得の返答なら良いですが、納得出来ない場合は、上司に相談し、請求話し合いを持ちましょう。
1月当たりのおよその残業時間を知る
業務によっては毎月月末は追い込みで、残業を余儀なくされるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
月初は比較的、定時で帰れ、月初に立てた目標を達成するために月末残業は通常のことであまり考えない事かもしれません。
ご自身が1月に必要な残業時間を確認しておくと良いでしょう。深夜残業、休日出勤の割増で計算してみると、残業代の方が固定給よりも高かったということもあります。
割増された残業代が支給されていない場合は
残業時間をタイムカードと給与明細をもって上司に相談してみましょう。上司に相談したが、受け合ってもらえない、社内で相談するのは難しいという場合は、労働基準監督署へ相談します。監督署の担当者が企業の状況を把握確認し、注意修正を促してくれます。
働く環境を変えることと合わせて必要なのは、未払い残業代を請求することです。未払い請求を申し出る際は、弁護士に相談することをお勧めします。
まとめ/残業代といっても多様、一定率ではない
残業代とは、一括りには片付きません。残業代の内容は細かく分類されています。みなし残業、割増される深夜時間、休日出勤それぞれ割合率は異なるということです。
これらの残業代を成す細かい分類について認識した後、ご自身の給与明細を確認すると、分かることがあります。ぜひチェックしてみましょう。
確認して、残業代について疑問が生じる、納得できないといった場合は専門の弁護士に相談することをお勧めします。気軽に相談できる無料相談や、お住まいの市区町村に設置された法テラスを利用するのも良いでしょう。